REINSに物件情報を登録してるはずなのに、なんで内覧の申し込みすら入らないんだろう・・・? | ![]() |
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REINSに登録するために専任媒介契約を結んだのに、いつまでたっても売れない・・・ |
物件を売るときに、多くの人に情報を届けるために有効なREINS ?。専任媒介契約 ?と専属専任媒介契約 ?を結んだ場合は、必ずREINSに登録されることになっています。
ですが、物件情報をREINSに登録すれば、それだけで多くの人にアプローチできるというわけではないのです。
じつは、ここに大きな落とし穴があります。REINSに登録してるにもかかわらず、物件が売れない場合は「広告転載区分」が「不可」で登録されている可能性があります。
広告転載区分が「不可」で登録されていると、「可」の場合に比べて物件情報が広まりにくくなります。
なぜ広告転載区分が「不可」で登録されるケースがあるのでしょうか?
どうやって「可」か「不可」かを確認すれば良いのでしょうか?
そもそも、「広告転載区分」って何?
ここでは、広告転載区分の仕組みと、「不可」で登録されるカラクリ、そして自分の物件の広告転載区分を確認する方法について説明します。
目次
広告転載区分の仕組み
REINSに物件の登録をする際には、さまざまな項目に入力する必要がありますが、「広告転載区分」は、その項目のうちのひとつです。
3つの区分
広告転載区分には「可」「一部可」「不可」の3つの区分があり、どれかを選択することになります。
広告転載区分を「可」にすると、他の不動産会社(買主側の仲介業者(客付け業者 ?))がその物件の広告を出せるようになります。
広告とは、ホームページに物件情報を転載したり、チラシを作成して配布することを指します。
つまり、広告転載区分を「可」にすると、「契約を結んでいる不動産会社」以外の不動産会社にも、買主の募集を手伝ってもらえることになるのです。
「一部可」にすると、条件次第では他の不動産会社が広告を出せるようになります。「ネットのみ許可」「チラシのみ許可」といった感じです。
「不可」にすると、他の不動産会社がその物件の広告を出すことはできません。
このように、REINSに登録した物件ごとに「他の不動産会社に広告を出すことを許可するか?」を設定するのが、「広告転載区分」です。
「可」は売主にも買主にもメリットがある
売主からしてみれば、「可」を選べば買主側の仲介業者が広告を打てるようになるため、物件情報がより多くの人の目に止まることになります。
それだけ早く買主が見つかる可能性が高くなるわけですし、これは嬉しいことですよね。
買主側の仲介業者からしても、「可」の物件は大歓迎です。その物件情報をホームページに転載したり、チラシにして配布することができるのですから。
「不可」の物件だと、買主側の仲介業者は、手持ちのお客さんにしか紹介できません。それでは買主を見つけるのに時間がかかってしまいます。だから、広告を打てる「可」の物件は喜ばれます。
ところが実際は、REINSに登録されている物件のほとんどが「不可」になっているのです。
なぜ「不可」にしている物件が多いのか?
さて、ここからが本題です。「REINSの広告転載区分が「可」で掲載されているかを確認しよう」というテーマでしたね。
「広告転載区分」がどのようなものなのかはおわかりいただけたと思います。
そして、「可」にすると売主にも買主にもメリットがあるということもおわかりいただけたでしょう。普通に考えれば「可」を選ぶべきですよね。
・・・にもかかわらず。なぜ「不可」にしている物件が多いのでしょうか?
じつは、広告転載区分を「不可」にすることで、オイシイ思いをする人がいるのです。
それは両手取引 ?を狙っている売主側の仲介業者です。
両手取引を狙うために「不可」にしている
両手取引とは、売主側の仲介業者が自社で買主を探し、売主と買主の両方から手数料を得ようとする行為のことです。
両手取引を狙っている仲介業者からすると、他の不動産会社に買主を見つけられると困るわけです。
だから、できるだけ物件情報が広まらないようにしたいのです。
広告転載区分を「可」にすると、買主側の仲介業者によって物件情報が広められてしまい、両手取引を達成しにくくなってしまいます。
だから両手取引を狙う仲介業者はみんな、REINSに登録する際に広告転載区分を「不可」にするのです。
売主にとってはデメリットでしかない
もちろん、広告転載区分を「不可」にしている仲介業者のすべてが、両手取引を狙っていると言い切れるわけではありません。
他の理由があって「不可」にしているケースもあるでしょう。
いずれにしても、売主にとっては「不可」というのはデメリットでしかありません。
本来であれば、仲介業者は売主が有利になるように働きかけなければいけないはずです。
なのに、おのれの利益のために両手取引にこだわり、その結果、売主の物件が売れにくくなって損をしてしまう・・・
そのような仲介業者とは戦わなければいけません。
広告転載区分を確認する方法
不動産会社立会いのもと、REINSを閲覧する
REINSは一般の個人が閲覧することはできませんが、不動産会社が立ち会っていれば、アクセスすることができます。
仲介業者に「REINSに登録されている状態を確認したいのですが」とお願いしてみましょう。
もしやましいことがなければ、快く承諾してくれるでしょう。「見せられません」と言われたら、かなり怪しいです。ひょっとすると、REINSに物件情報を登録していないのかもしれません。
もしREINSの閲覧を断られるようであれば、その業者とは手を切ったほうが良いでしょう。
(現在は自分の情報のみ、見れる?広告転載区分も見れる?)
REINSの登録証明書を確認する
じつは、REINSにアクセスしなくても広告転載区分を確認する方法があります。
それは「REINSの登録証明書を確認する」という方法です。
仲介業者がREINSに登録したら、登録証明書を発行して売主に渡すことになっています。もしもらっていないなら、催促してみましょう。
その登録証明書の一番下の項目に「備考」という箇所があります。ここに何も書かれていなければ「可」で登録しているということになります。
「広告不可」と書かれていれば、「不可」で登録しているということです。
売主が賢くなるしかない
結局、仲介業者が両手取引を狙うことができるのは「売主が無知だから」です。
「広告転載区分のことなんて知らないだろう」と思われているのです。そこを突かれることなど想定すらしていないのです。
だから、彼らは利益を上げるためなら、売主にとって不利益になるようなことでも平気でおこなえるわけです。
それを阻止するためには、売主が知識をつけて立ち向かうしかありません。
もし広告転載区分が「不可」になっていれば、「なぜ「不可」なのですか?「可」にしたほうが物件情報が広まると思うのですが」と問いただしてみましょう。
さて、この質問に対してどのような言葉が返ってくるのでしょうか。ひょっとすると、「不可」にしなければいけないまっとうな理由があるのかもしれません。
その対応を見て、物件の売却を任せるにふさわしい会社なのかどうかを見極めましょう。