物件を売りに出してしばらく経っても、売れる気配がまったくない。
そんなとき、業者からこのような値下げの提案をされたことがありませんか?
「内覧の申し込みが入りません。価格が高いのが原因かと思われます」
「もうすこし値段を下げれば、買主が現れるでしょう」
業者にこう言われると、どう思いますか?
「本当に値段が高いのが問題なのか・・・?」
「できれば値下げをせずに売りたい・・・でも知識も経験もあるプロが「値段を下げたほうが良いです」と言っている・・・」
果たして、その提案を受け入れて値下げをするべきなのでしょうか?
それとも、値下げをせずに売れる可能性は残っていないのでしょうか?
ここでは、業者から値下げの提案を受けたときにどう考えるべきか、そしてどう行動するべきかについて説明します。
目次
安易に値下げの提案を受けてはならない
結論から言うと、そのような値下げの提案をすんなりと受け入れるのは危険です。
もちろん、物件が売れない原因が本当に値段の高さなのかもしれません。ですが、その他のことが原因かもしれませんし、業者が情報操作をしている可能性だってあるのです。
もしなにも考えずに業者の言う通りに値段を下げてしまうと、大損をしてしまう危険性があります。
他の原因を改善せずに値段を下げた結果、
買主が現れない
↓
値下げをする
↓
買主が現れない
↓
値下げをする
↓
買主が現れない・・・
という「負の循環」を繰り返すことになります。
その結果、希望していた売値とかけ離れた低い価格での売却になるか、売れ残り物件として誰にも注目されずに放置され続けるか・・・という事態に陥ります。
業者から値下げを提案されたとき、次に提案する「あるステップ」を取り入れてください。それにより、先述のような「負の連鎖」に陥らずに済みます。
それは「業者はやるべきことをやったのか」を確認するということです。
「業者はやるべきことをやったのか」を確認する
業者に言われた「値段が高いから売れない」が本当なのかは、売主にとって確認するのは難しいことかもしれません。
ですが、「他に売れない原因があるのではないか」を疑い、チェックすることはできます。
「業者はやるべきことをやったのか?」をチェックすることで、本当の売れない原因を洗い出すことができます。
やるべきことをやっていないなら値下げをしてはいけない
もし、業者が「やるべきことをやったけど売れない」のなら、値下げをする必要があります。
「しっかりと売却活動をおこなったけど、売れなかった」その前提での値下げなら、売主としても納得できるでしょう。
「一生懸命売ろうとしてくれたみたいですけど、ダメだったんですね」「仕方ありません、値下げしましょう」というように。
ですが、もし「やるべきことをやっていない」のなら、値下げをしてはいけません。値下げをする前にやるべきことがあるはずなのです。
やるべきことをやっていないなら、売れなくて当然ですよね。値下げをする前に「本当の売れない原因」を洗い出す必要があります。
本当の売れない原因を洗い出す
本来なら安心して任せっ放しにできるほど信頼できる業者に頼むのがベストですが、現実はそうもいかないので売主自身がチェックする必要があります。
どのようにチェックすればいい?
ここに、「売れないときはココを見直す!チェックリスト」を用意しました。
「不動産を正しく売るために業者がやるべきこと」をまとめているので、順にチェックしていけばいいでしょう。
項目の詳細を知りたければ、その項目をクリックして詳細を書いたページを参照してください。
やるべきことをやっていないなら催促する
売主自身がしっかりチェックし、やるべきことの中で抜けている項目があれば業者に催促してみましょう。
もし、ポータルサイト ?に掲載されていないということが発覚したなら、
「ポータルサイトへの掲載を、やってくれませんか?大手2つだけでもいいので」
「値下げをする前に、やってみる価値があるのではないかと思うのですが」
というようにお願いしてみましょう。
それに対し、はぐらかしたり面倒臭そうにしたり、理由をこじつけて掲載を断られたりしたら、「親身になってくれる業者じゃないんだな」と割り切って契約を切りましょう。
値下げの時期も重要
それは、値下げをおこなう「時期」です。
具体的に言うと、もっとも値下げの効果があるのが1月と2月になります。
詳細はこちらの記事をごらんください。

売れない原因は本当に「価格が高い」からなのか?他に原因はないのか?その原因を探るために、業者はやるべきことをやったのか?時期的にも、いま値下げをおこなうべきなのか?
業者から値下げの提案をされても鵜呑みにせず、これらの項目を念入りにチェックして、損せず効果のある値下げをおこないましょう。
まとめ
- 安易に値下げの提案を受けてはならない
- 「買主が現れない→値下げをする→買主が現れない・・・」の負の循環を生み出す
- 「業者はやるべきことをやったのか」を確認する
- やるべきことをやっていないのなら、値下げはおこなわない
- チェックリストを活用し、「本当の売れない原因」を洗い出す
- 値下げの時期も重要