机上査定(きじょうさてい)とは、不動産査定 ?の方法のひとつです。訪問査定 ?に比べ、簡易的な査定方法になります。
その名の通り、仲介業者が物件を訪問することなく机上だけでできる査定方法であり、短時間で算出することができます。
それゆえに査定の精度は低くなりますが、おおむねの価格を知りたい場合などに便利です。
目次
机上査定の算出方法
スピードと手軽さがウリの机上査定は、おもに次のような要素をもとに算出されます。
- 過去の成約価格
- 周辺の類似物件の売り出し事例
- 不動産市場の動向
では、不動産会社がどのように机上査定をおこなうのか、順にみていきましょう。
過去の成約価格をもとに算出
成約価格 ?というのは、過去に実際に不動産の売買がおこなわれた価格です。「いつ」「どんな物件が」「どれぐらいの価格で」実際に取引されたか?これらの情報は、査定をするうえで非常に重要な判断材料になります。
そのようなデータは、不動産会社のみが利用できるREINS(レインズ) ?に蓄積されています。
周辺の類似物件の売り出し事例をもとに算出
過去の事例だけではなく、現在の事例を参考にすることもできます。
たとえば、同じマンションに住んでいるAさんが、家を売りに出しているとしましょう。
Aさんが2000万円の価格をつけて売り出しているとします。3ヶ月経っても、まだ売れていないという状態。
このような事例があれば、非常に参考になると思いませんか?2000万円では、その物件を買いたいと思う人が現れないということです。
これは、その物件に対して2000万円という価格が、相場よりも高くなっていると考えることもできるでしょう。
「それなら、1800万円なら売れるかもしれない」というふうに予測をすることができます。
同じマンションでの売り出し事例がなかったとしても、周辺にある同じランクのマンションであれば、同様に参考にすることができます。
不動産市場の動向をもとに算出
家やマンションなどの不動産の価格というのは、不動産市場の動きに左右されます。そして、市場というのは常に動き続けています。
エリアの人気やブームなど、様々な要因によって不動産の価値は上がったり下がったりします。
たとえば、そのエリアで物騒な事件が多発したとしましょう。その場合、エリアの人気は急下降するでしょう。誰も住みたいと思わなくなりますよね。
このような常に上下する不動産市場の動きを読むことは、査定価格 ?を算出するための大きなポイントになります。
机上査定のメリット
短時間で算出できる
机上査定のメリットは、やはりなんと言ってもそのスピードど手軽さです。
仲介産業者が実際に物件に訪れる訪問査定とは違い、あっという間に算出することができます。
早ければ一時間以内、遅くても翌日には結果を知ることができるでしょう。
不動産屋に足を運ぶ必要がない
机上査定をおこなってもらうために、不動産屋さんに赴く必要はありません。
ネットを利用することで、家にいながら査定を出してもらえます。査定結果も、メールや電話で受けることができます。
机上査定のデメリット
正確性に欠ける
机上査定は簡易査定なので、その精度は低くなります。参考にするデータの量も少なく、算出の工程も短いので仕方ありません。
ざっくりと査定価格を把握したいときには机上査定が便利です。
まとめ
- 短時間でできる簡易的な査定方法
- 過去の成約価格をもとに算出
- 周辺の類似物件の売り出し事例をもとに算出
- 不動産市場の動向をもとに算出
メリット
- 短時間で算出できる
- 不動産屋に足を運ぶ必要がない
デメリット
- 正確性に欠ける
こんな人にオススメ
- ざっくりと査定価格を知りたい
- まだ売却を検討中
- 人知れずに査定価格を知りたい