STEP2.査定・物件調査

STEP1.売却の準備で家を売るための準備ができたら、次は不動産会社に査定 ?をしてもらいましょう。

フドー先生
このステップで売主がやるべきことは、以下の通りだよ。


「STEP2.査定・物件調査」で売主がやるべきこと
  • 複数の不動産会社に査定を申し込む
  • 机上査定か訪問査定かを選択する
  • 査定価格の根拠を質問する
  • 疑問や不安なことをどんどん質問する

フドー先生
このステップで注意するべきポイントは、以下の通りだよ。

1.査定価格は「売れる価格」ではない

査定価格 ?とは、不動産会社が予想した「これぐらいで売れるであろう」という予測の価格であり、決して「売れることを保証した価格」ではありません。

2.不動産会社によって査定価格は異なる

査定価格とは予想価格なので、査定をおこなう不動産会社によってバラツキが生じます。

得意分野の違い、実績やスキルの差、査定をするときに重視する要素や基準などの違いよって、「同じ物件でも異なる査定価格が提示される」ということが起こります。

3.高い査定価格を出した会社が優秀というわけではない

よく、不動産一括査定を勧めるサイトなどで「一番高い査定価格を出した会社を選べば高く売れます!」というようなことが書かれていますが、これは間違いです。

先述の通り、査定価格は「売れる価格」ではないからです。「なぜその査定価格になったのか」という根拠を探ることが大事です。

フドー先生
では、このステップで売主がやるべきことを説明していこう。

1.複数の不動産会社に査定を申し込む

大体の相場を把握することができたら、いよいよ不動産会社に査定をしてもらいましょう。

このときに重要になるのが、「複数の不動産会社に査定をしてもらう」ということです。

モモコさん
一社だけに査定をお願いするのは、いけないの?

一社だけに査定をしてもらっても、その査定価格が信用に値するかどうかはわかりません。不動産会社によって、査定価格にはバラツキがあるからです。

フドー先生
たまたま査定の精度が低い会社に当たってしまったら大変でしょ。

査定価格は、次のSTEP4.売り出し価格の設定売り出し価格 ?を決めるための重要なデータになります。よって、より客観的に査定価格をはじき出す必要があります。

そのためには、複数の不動産会社に査定をしてもらって平均値をとるべきです。

モモコさん
でも、何社も査定をしてもらうのって面倒そう・・・
フドー先生
大丈夫。一括査定サービスを利用すればいいんだ。

ネットで利用できる一括査定サービスなら、家にいながら複数の不動産会社に一気に査定を依頼することができます。

また、それぞれの不動産会社を比較してジャッジすることもできます。

2.机上査定か訪問査定かを選択する

一括査定を申し込めば、各不動産会社から連絡が来ます。そして実際の査定に移ります。

査定の方法には、市場のデータや物件のスペックをもとに簡易的に算出する机上査定 ?と、実際に物件を訪問して細かく算出する訪問査定 ?の2つがあります。

モモコさん
どっちがいいの?

それぞれにメリットとデメリットがあるので、一概にはどちらが良いとは言えません。机上査定はスピーディーですが査定の精度に欠け、訪問査定は査定の精度は高いですが時間がかかります。

机上査定はこのような人にオススメ
  • ざっくりと査定価格を知りたい
  • まだ売却を検討中
  • 人知れずに査定価格を知りたい
訪問査定はこのような人にオススメ
  • 本格的に物件を売りたい
  • 精度の高い査定価格を知りたい

詳細についてはそれぞれの用語説明ページをごらんください。

机上査定
机上査定(きじょうさてい)とは、の方法のひとつです。に比べ、簡易的な査定方法になります。 その名の通り、仲介業者が物件を訪問することな...
訪問査定
訪問査定(ほうもんさてい)とは、の方法のひとつです。に比べて本格的な査定方法になります。 業者が実際に物件に立ち寄って調査する査定方法...

3.査定価格の根拠を質問する

査定をしてもらったら必ずしておきたいのが、「査定価格の根拠について」質問することです。

査定価格は売り出し価格を決めるための重要なデータになるだけではなく、「どの不動産会社と媒介契約 ?を結ぶべきか?」を見極めるための指標にもなります。

モモコさん
もっとも高い査定価格を提示した不動産会社を選べばいいってこと?
フドー先生
それは違うんだ。

高い査定価格を出している不動産会社が、必ずしも能力が高いわけではありません。媒介契約を結びたいがために、売主が喜んで飛びつきそうな高い査定価格を提示している可能性もあるのです。

大事なのは査定価格そのものではなく、「なぜその査定価格を出したのか?」という根拠です。

この根拠を質問し、きちんと誠実に答えてくれた不動産会社は信用できるでしょう。

フドー先生
査定価格の根拠を問うことで、きちんとデータを集めて査定したのか、テキトーに査定をしたのかがわかるよ。

詳細についてはこちらの記事をごらんください。

「買い手目線」で査定している業者を選ぶべし
不動産売却を依頼する仲介業者を選ぶときには、まずをおこなってもらい、出してもらったを参考にします。 ここで間違ってはいけないの...

4.疑問や不安なことをどんどん質問する

家を売るに当たって疑問に思っていることや、心配していることがあればどんどん不動産会社に質問しましょう。

一括査定をしてもらった複数の不動産会社に同じ質問をぶつけ、どのような回答をするかを比較してチェックします。

売主の味方になってくれる不動産会社なら、どんな質問をしても親身になって相談に乗ってくれるはずです。

フドー先生
あえて意地悪な、答えにくい質問をぶつけてみるのもいいだろうね。

適当な調子の良いことを言うだけだったり、うまくいいくるめようとしてくる不動産会社には注意です。

モモコさん
そうやって良い不動産会社をふるいにかけていくんだね。

不動産会社の担当者を瞬時に見極めるための質問について、こちらの記事で紹介しています。

担当者のレベルを瞬時に見極める「3つの質問」
不動産売却の成否のカギは「不動産会社選び」です。そして、会社選びと同じくらい重要なのが、「担当者選び」です。 実際に売却を進める際には...
不動産査定(ふどうさんさてい)

その物件が「いくらで売れるか」を不動産業者に予想してもらうことです。

物件のスペックや状態、過去の取引事例や市場の動きを参考にして算出します。

不動産査定の方法には、机上査定訪問査定の2種類があります。

不動産査定をおこなって算出した価格、つまり「いくらで売れるか」を予想した価格を査定価格といいます。

「不動産査定」の詳細を見る
査定価格(さていかかく)

不動産会社が物件に対して「これぐらいで売れるだろう」と予測する価格です。

不動産査定をおこなうことによって算出されます。売り出し価格を決めるためのベースになるので、非常に重要です。

「査定価格」の詳細を見る
売り出し価格(うりだしかかく)

不動産を売るときに一番最初につける価格です。

査定価格をベースに、売主の「いくらで売りたい」といった希望や「早く売りたい」「高く売りたい」といった方針などと照らし合わせながら決めます。

「売り出し価格」の詳細を見る
机上査定(きじょうさてい)

不動産査定の方法のひとつです。

仲介業者が物件を訪問することなく机上だけでできる査定方法であり、短時間で算出することができます。

「机上査定」の詳細を見る
訪問査定(ほうもんさてい)

不動産査定の方法のひとつです。

業者が実際に物件に立ち寄って調査する査定方法であるため、時間はかかりますが査定の精度は高くなります。

「訪問査定」の詳細を見る
媒介契約(ばいかいけいやく)

依頼主(売主)が「物件を売るお手伝いをしてください」とお金を払い、仲介業者との間で結ぶ契約のことです。

媒介契約には、一般媒介契約専任媒介契約専属専任媒介契約の3種類があります。



「媒介契約」の詳細を見る