こちらが提示した要望通りに動いてくれてるのか不安・・・報告もないし | ![]() |
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最初はきちんと報告があったのに、最近は減ってきた・・・ |
仲介業者は、売主から依頼された物件を売ることが仕事ですが、その活動内容を報告することも大事な仕事です。
物件を売却するためにどのような活動をおこなったのかを報告をしないと、売主を不安にさせてしまいます。
中には、「媒介契約 ?を結ぶまでは頻繁に連絡があったのに、結んだあとは音沙汰なし・・・」というひどい例もあります。
それだけに、未然に防ぐことは難しいです。
なので、媒介契約を結んで売却活動をスタートさせたら、「業者はきちんと報告をしてくれるか」を売主自身が監視するしかありません。
その結果、きちんと報告をしてくれないと判断した場合は、その業者と契約を切りましょう。
ここでは、売却活動の報告に関して、チェックするべきポイントを紹介します。
チェックするべきポイントは大きく分けて「報告の頻度」「報告の内容」です。
目次
定められた頻度で、きちんと活動報告をしているか?
まず最初にチェックしたいのが「報告の頻度」です。
どの頻度で報告をしなければいけないのかは、結んだ媒介契約の種類によって異なります。
定められた報告の頻度は、専任媒介契約 ?は2週間に1回以上、専属専任媒介契約 ?は1週間に1回以上となっています。
ちなみに一般媒介契約 ?は報告の義務はないものの、任意でお願いすることは可能です。
ところが、専任媒介契約や専属専任媒介契約を結んでいるにも関わらず、報告をしてくれない業者もいます。
定められた頻度で報告を受けていないなら、一度催促してみましょう。
催促しても相変わらず報告がなかったり、面倒臭そうな対応をされたりしたら、さっさと契約を切ってしまいましょう。
そのような業者は、そもそも活動自体をまともにやっていない可能性が高いです。
「適当に安く売り飛ばしたい」「両手取引 ?を狙いたい」などと考えている業者のパターンです。
報告の内容は細かく丁寧か?質は高いか?
次にチェックするべきなのが「報告の内容」です。
じつは、内容については決まりがありません。どのような内容の報告をするのかは自由なのです。
なので、会社ごとに報告のスタイルやフォーマットは異なります。
それゆえ、どのような報告をしてくれるかは会社や担当者次第であり、報告の内容を見ることで、その会社の姿勢を知ることができます。
売主の味方になってくれる業者は細かく報告してくれるでしょう。
一方、適当に安く売りつけようとしている業者は適当な報告しかしないでしょう。
報告の内容が多岐に渡っているか?こと細かに報告をしてくれているか?をしっかりとチェックし、売主側に立ってくれる業者なのかどうかを判断しましょう。
報告してもらうべき項目
では、報告してもらうべき項目について説明しましょう。
最低でも、これらの項目に関しては報告が欲しいものです。このような事柄について報告をしてくれているかどうかをチェックしましょう。
- 広告活動の状況
- 競合物件の状況
- 問い合わせ・内覧の申し込みの件数
- 今後の展望・方針
広告活動の状況
まず、報告してもらいたい項目のうち、もっとも重要なのがこの「広告活動の状況」です。
広告をうまく活用しないと、売れる物件も売れません。特に現在はネットでの情報発信が、多くの人にアプローチするカギになります。
「多くの人に物件情報を届ける」ための活動が、広告活動です。
以下のような広告活動をおこなっているか、そして報告してくれているかをチェックしましょう。
- 自社ホームページに掲載したか?
- ポータルサイトに掲載したか?
- REINSに登録したか?
- REINSに登録した物件情報がどれぐらいダウンロードされたか?
- チラシはポスティングしたか?
自社ホームページに掲載したか?ポータルサイトに掲載したか?
その仲介業者のホームページに物件情報を掲載したか?ポータルサイト ?に掲載したか?の報告をしてもらいましょう。
その重要性についてはこちらの記事で説明しています。

REINSに登録したか?
専任媒介契約と専属専任媒介契約を結んだ場合は、仲介業者がその物件情報をREINS ?に登録することになっています。
きちんと登録してくれたかを報告してもらいましょう。
また、REINSに登録した証明として、登録証明書を発行して売主に渡すことになっています。
こちらもあわせて確認しておきましょう。
また、REINSに自分の物件情報が、どのように掲載されているかもチェックしておきましょう。
物件の魅力が伝わるように掲載されているかどうかで、どれだけ問い合わせが来るかが決まります。


REINSに登録した物件情報がどれぐらいダウンロードされたか?
REINSに登録した物件情報が、どれくらいの数のダウンロードをされたのかを報告してもらいましょう。
買主側の仲介業者(客付け業者 ?)は、REINSに登録されている物件情報を検索します。お客さん(買主)が求めている条件に合った物件を探すのですね。
そして、「この物件いいな!提案してみよう」と思う物件があれば、お客さんに見せるためにそのデータをダウンロードするのです。
つまり、ダウンロードされた数だけ、買主候補の人にデータを見せたことになります。
チラシはポスティングしたか?
ネットによる広告だけではなく、紙媒体によるアナログの広告だって、いまだに効果があります。チラシですね。
チラシをいつ、どのマンションにポスティングしたか?その報告をしてもらいましょう。
また、チラシを作成するもとになるマイソク(販売図面) ?が、きちんと見やすく丁寧に作成されているかもチェックしておきましょう。

競合物件の状況
広告活動の状況に続いて、「競合物件の状況」を報告してもらいましょう。
競合の状況によって、売り出し価格 ?や売却戦略も変えないといけないからです。
同じエリアで、条件が似ている物件がどのように売り出されているかを報告してもらいましょう。
- 間取りや築年数など、物件のスペック
- REINSに登録した日時
- 価格の推移
問い合わせ・内覧の申し込みの件数
REINSやポータルサイトやチラシ経由で、何件の問い合わせがあったのかを報告してもらいましょう。
また、そのうちの何件が内覧 ?希望につながったかも報告してもらいましょう。
これから内覧を検討している人(買主候補)は、どのような人なのか?
- 世帯構成
- 予算
- 内覧の希望日時
また、内覧を終えた人(買主候補)は、現在どのような状況なのか?
「他の物件と比較中」
「価格面で交渉を希望している」
「他に希望の条件に合う物件が見つかったので、見送り」
など、細かく報告してもらいましょう。
今後の展望・方針
上記の「広告活動の状況」「競合物件の状況」「問い合わせ・内覧の申し込みの件数」などの現状を総括し、そのうえでこれからどのような活動を展開していこうとしているのか?
市場の動きや季節的な要因など、素人にはわからないことがたくさんありますよね。
プロならではの見解を教えてもらいましょう。
報告してもらう項目 | チェックするポイント |
---|---|
広告活動の状況 | |
競合物件の状況 |
|
問い合わせ・内覧の申し込みの件数 | これから内覧を検討している人
|
今後の展望・方針 | 現状を踏まえたうえで、これからどのような活動を展開していこうとしているのか |
任せっぱなしにせず、売主自身が自主的に報告をチェック
もし、これらの項目に関する報告がない場合や、報告の内容が薄い場合は、報告を強化してもらうようにお願いしてみましょう。
もちろん、ここに挙げた項目以外にも報告してほしい項目があれば、催促してみるといいでしょう。
そのような売主の要望に対し、快く引き受けてくれる業者なら安心して任せられますね。
「報告の頻度」「報告の内容」ともに、十分に満足させてくれる業者か?売主自身がしっかり自主性を持って監視し、見極めていきましょう。