現在はマンションに住んでいますが、一戸建てに住み替えをしたいと思っています。
現在、居住しながらマンションの売却をおこなっていますが、もう5か月も経つのに売れません。最近では内覧 ?の申し込みもなくなりました。
不動産屋さんとは専任媒介契約 ?を結んでいますが、月一の報告があるだけで他には連絡がなく、かなり放置されているような状態です。
周辺の地域では、同じような中古マンションは売れているようです。SUUMOなどをマメにチェックしているので、わかります。
また、内覧に来てもらったときに良い印象を与えられるように、掃除や整理整頓もかなり気を配っています。そこは不動産屋さんにもほめていただいています。
そこで相談なのですが、やっぱり空き家にしないと売れないのでしょうか?
そして、空き家にするために仮住まいをしようと考えているのですが、マンションのローンと仮住まいの家賃の両方を支払っていくことになるのは危険でしょうか?
現在私は妊娠中で休職しているのですが、出産が終わって職場復帰すれば、支払っていけるのではないかと考えています。甘いでしょうか?
目次
Aさんの状況と悩みを整理
まず、相談者のAさんの状況を整理してみましょう。
- 現在はマンションに住んでいて、新築一戸建てに住み替えたい
- 5か月前から、居住しながらの売却活動をおこなっているが売れない
- 最近は内覧に来る購入希望者もない
- 専任媒介契約を結んでいる仲介業者からの連絡は、月一の報告だけ
- 現在、妊娠中で休職中
次に、Aさんが抱いている疑問を整理してみましょう。
- 仮住まいをして空き家にしたら売れるのでは?
- 仮住まいの家賃と、マンションのローンを同時に支払い続けられるか?
それでは、順にAさんの疑問に答えていきましょう。
仮住まいをして空き家にしたら売れるのでは?
現在は居住しながら売却活動をしているAさん。購入希望者が内覧に来ても居住中の状態しか見せることができない状態です。
綺麗に掃除はしているものの、やはり居住中での内覧だから、買う気にさせられないのじゃないか?ならば、仮住まいをして空き家の状態にして内覧をすれば売れるのではないか?
Aさんはそう考えています。
ここで大事なのは、「なぜ売れないのか?」を考えることです。
売れない「本当の原因」を突き止める
Aさんの言うように、「居住中の内覧」をおこなっているがゆえに良い印象を与えられず、それが原因で成約に結びついていないのであれば、一旦仮住まいをして空き家にするという作戦は意味があるでしょう。
でも、本当にそれが原因なのでしょうか?
たしかに、空き家にしたほうが内覧に訪れた購入希望者には喜ばれます。「家具もなにもない、まっさらで綺麗な状態を見たい」という人は多いです。空き家で内覧をおこなったほうが、売れる確率も高くなるでしょう。
ですが、居住しながらおこなう売却は売り先行 ?と言って、スタンダードな方法です。ほとんどの人が、「売り先行」で売却をおこなって成約させています。
疑うべきは、Aさんが契約を結んでいる不動産会社です。
家が売れるかどうかは不動産会社で決まる
Aさんにはまず「不動産会社の見直し」をおこない、売却活動を再スタートすることをオススメします。その理由はおもに2つあります。
- 営業活動報告の義務を果たしていない
- 売り出してから5か月も経過している
営業活動報告の義務を果たしていない
Aさんによると「業者からの報告が月に1回ある」とのことですが、まずここが問題です。専任媒介契約を結んでいるなら最低でも2週間に1回の報告をすることになっています。
この部分だけを見ても、真剣に売る気がある業者とは思えません。報告の義務すら守れない、いい加減な業者だと言えます。
詳細はこちらの記事をごらんください。

売り出してから5か月も経過している
Aさんの物件は、売り出してから5か月も経過しています。そのような物件は、「売れ残っている物件」というふうに見られ、それだけで魅力がなく売れにくくなってしまいます。
仲介業者にとっても「お荷物な物件」であり、「どうせ営業しても売れない」と思われてまともに動いてくれなくなります。
Aさんによると「月一の報告以外になにも連絡がない」とのことですが、これがまさに営業活動をおこなっていない証拠です。
売却は最初の2〜3か月が肝心です。その期間に売れなければ、あとは売れ残り物件になってしまう可能性が高いのです。
以上の2つの理由から、Aさんは不動産会社選びから再スタートするべきです。そのほうが売れる確率が高くなるでしょう。
「仮住まいをして空き家にする」ということを検討する前に、まずここを見直すべきです。
仮住まいの家賃と、マンションのローンを同時に支払い続けられるか?
そして、次にAさんが抱いている疑問である「仮住まいの家賃と、マンションのローンを同時に支払い続けられるか?」という部分についてです。
これに関しては、具体的に計算をしてみないとわかりません。その二つの出費を足しても、給料から支払えるのであれば問題ないでしょう。
ただその前に、まずは先述の通り「仲介業者の見直し」これをおこなうべきです。売主の味方になってくれる誠意ある業者と契約をすれば、居住中での内覧でも成約はできます。
くわえて検討する必要があるのが、「出産のタイミング」との兼ね合いです。
出産と売却のタイミングをずらす
おそらくAさんが住み替えを決意した理由として考えられるのは、
- 子供の部屋を確保できる広い家に住みたい
- 教育の環境が整った地域に住みたい
- 小学校に入学するまでに引っ越したい(転校させたくない)
などでしょう。なので、妊娠を期に出産するまでに売却をしようと試みたのだと思われます。
たしかにこのように、出産によって住み替えを検討する人は多いです。その選択は悪くありません。
ですがAさんにとって、「5か月経っても売れない」というのは誤算だったのではないでしょうか。出産までに住み替えができると見込んでいたからこそ、妊娠中に売却を試みたのだと思われます。
そうです。Aさんが出産までにあと3か月もないのであれば、売却のことは一旦延期するべきでしょう。出産と売却は同時におこなえるものではありません。
出産を終え、育児が落ち着いてからでも遅くないはずです。どうしても急がないといけない理由がないのであれば、いまは出産に専念するべきです。
まとめ
Aさんがとるべき行動は以下の通りです。
- 出産まで3か月もないなら、出産に専念する
- 出産後、落ち着いてから不動産会社選びを再スタート
まずは、出産と売却の時期をずらすことです。今から再スタートしたとしても、「出産までに売却を済まさなければ」と焦ってしまうと失敗します。
落ち着いたら、不動産会社選びから再スタートしましょう。どのようにして不動産会社を選べば良いのかは当ブログで紹介していますので、参考にしてください。
